2017.12.05

伊藤園 和歌山県産 摘みたてみかんを搾ってそのまま瞬間パックしました。の工場見学に行ってきました!

先月の末、11月30日 和歌山県は桃山町にあるJA和歌山県農グループの和歌山ノーキョー食品工業株式会社の工場に一年ぶりに行ってきました。


桃山町とは和歌山県の北部に位置し 昔からの桃の産地で 中江も40年以上前の子供の頃に家族で桃畑に桃の花を見にピクニックに行った思い出がありまして、いまでも他府県からもその季節になると花見客が訪れる そんな桃の花でも有名な場所となってます。


この工場に再びというのは 昨年も 12月にお伺いしたのでした。その時のブログはこちら


「大人の工場見学、行ってきました!」


当社のある印南町からですと 車で1時間程度かかります。今年は和歌山でも珍しく海岸からそう離れていない場所を走る高速道路の沿線でも紅葉が目立ちます。そんな季節に今回も当社スタッフ塚本と私 伊藤園のご担当の方 2名とで この時期しか生産がない 伊藤園 瞬間パック の搾汁から製品化までのまさに旬なタイミングで見学に行きました。


待ち合わせの11時に我々が到着すると すでに伊藤園のお二方は 駐車場で待ってくださってました。


10月下旬の台風21号の影響で この地域も被害にあい まさにこの工場も浸水されたようで 途中に見える河川敷も被害の形相が残ってる状況でした。年間の最盛期の直前 浸水の被害で2週間位 この工場でも操業がストップしてしまったようでした。


伊藤園の瞬間パックは 製造が始まって今年で3年目




業界でもこの技術は なかなかNBでの発売は非常に難しい位置づけのようです。。


中江がこの商品の魅力に気付けたのは 伊藤園さんからではなく まさに この工場の方々との出会いからとなります。

1年前に 伊藤園の製品として製造される この製品の良さを実際に造ってる立場の方々から伺うことで知ることになりました。



工場に到着後 受付で手続きと 手の消毒 その後 事務所に案内頂きました。


和歌山ノーキョー食品工業(株)からは 工場長 次長 製造課課長 営業部課長 の方々にご対応いただき 工場の製造ラインや 伊藤園の瞬間パックについて色々伺うことになりました。


11月の下旬というと 和歌山では温州みかんの早生が終わるタイミング。


現在は日々 50t〜250tの みかんが持ち込まれ24時間以内に搾汁される計画で動いています。


みかんの処理量は 25t/1h


果汁3000リットル毎にタンクに貯蔵される仕組みとなってるようです。


一般的にストレート果汁といっても搾汁後にドラム缶に入れ冷凍することになっており そのタイミングで加熱殺菌します。

この瞬間パックは何が特徴なのかというと その工程を無くしているため加熱殺菌の工程が1回 一般のストレート果汁より少なくなっています。それが大きな特徴となっています。


ストレート果汁を一般的には冷凍しますが それは何故かと言うと 需要期に合わせて充填するほうが美味しい状態で飲んで頂けるからです。


柑橘系と我々は一括りにしてしまいがちですが、同じミカンと言っても品種によって加工の難しさが色々あるようです。

デコポンなどはとても難しいと言われてました。


また温州みかんは加熱することで 少なからず 加熱臭が残る品種だそうで 加工の段階で 加熱処理の回数が少ないということは それだけ 搾りたての風味により近く 飲用頂けることになります。


事前説明を受け 白衣を準備いただいて 工場に向かいます。





こちらがトラックで持ち込まれる 鉄コン 1t の温州みかん


コンテナから開けられたミカンは 1tずつ分けられて専用貯蔵スペースに収まり。


その後 選別 洗浄 選果 のラインをすすみます。

下の画像が 選別 洗浄のステップです。







サイズ別に選果された後 外国製の搾汁機にて 温州みかんが 外皮 内皮 果汁に分けられます。

この写真では解りにくいですが 見事に搾汁される仕組みになってます。

(日本にある柑橘系の搾汁マシンは ほとんどこのタイプだそう)





あらごしを終えたあとは 遠心分離機を使って更に余分なパルプ分など適正に処理され充填時に一度だけ加熱殺菌されてパックされます。


そして完成した商品がコチラ!





出来立ての商品を飲んでみましたが、皮を剥いたみかんをそのままパクっと食べてるような繊維感も感じる仕上がりで ジュースとして飲んでるんですが個体の美味しさまで想像できるイメージです。


ちなみに グリーンのストローは一般の紙パック製品との価格の違いを出すために高級感あるグリーンにされてるとか。


一番面白いのは 温州みかんの採取時期によって この伊藤園の製品自体も 味が僅かに変わっていくということです。

これは一旦冷凍したストレートジュースでは味わえないフレッシュパックのストレートジュースでしか味わえない醍醐味です。


一旦冷凍したものを充填する時は 糖度や酸味の味の均一化を図るために 複数の時期に冷凍した果汁を混合して調整できますが、搾汁のタイミングで充填をするということは 個体差があるまま 充填していくことになります。


それが この商品の面白さです。


コンビニなどで見つけたら是非 製造日付の違う商品を飲み比べてみるのも面白いと思います。


伊藤園さんも言われてましたが 早生は少し酸っぱい目で酸味が目立ったようです。